第67回AM 問14
- いなかもん
- 2021年3月14日
- 読了時間: 1分
心不全の重症度評価に用いられるのはどれか。
1 AST
2 BNP
3 CK
4 LD
5 トロポニン
正解 2
5つの選択肢は全て心疾患に関する疾患マーカーです。
もっと言うなら、BNP以外は心筋梗塞の評価に用いるマーカーです。
心不全の重症度評価には、代表的な疾患マーカーとして脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)が用いられます。
以下に他の選択肢について説明を少し。
AST
・c-ASTc-ASTとm-AST(ミトコンドリアに存在)の2種類のアイソザイムがある。
・ALTとともに、急性肝炎や劇症肝炎などの肝疾患で主に上昇する。
・ALTよりも著しくASTが上昇した場合、肝臓以外の疾患を疑う。
→心臓の疾患(心筋梗塞など)
CK
・CK-MM、CK-MB、CK-BBの3種類のアイソザイムがある。
・CK-MMは骨格筋および心筋の障害で上昇、CK-MBは心筋の障害のみで上昇する。
・骨格筋の障害で上昇することから、運動後にも上昇する。
・特に急性心筋梗塞では発作後、他の酵素よりも早期に出現する特徴がある。
・異常高値→急性心筋梗塞、進行性筋ジストロフィ、多発性筋炎、甲状腺機能低下症など
異常低値→甲状腺機能亢進症
LD
・LD1~LD5の5つのアイソザイムがある。
・アイソザイムごとに幅広い分布を持つので、上昇する疾患はいろいろある。
→心臓に関するのはLD1とLD2で、心筋梗塞で上昇する。
(アイソザイムの覚え方はまた今度紹介します)
トロポニン
・心筋梗塞で上昇することが最大の特徴。
Comments